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雑木林で上から降ってくる茶色いものはなに?

2002年4月13日(土) 晴

浅間山のんびり散策レポート27


新緑
新緑の雑木林

 午後2時20分、気温は18℃。いつもの入口の原っぱから観察開始です。
 それにしても今年の3月の暖かさにはびっくりしました。猛スピードで桜の季節が駈けぬけていき、雑事に追われているうちにいろいろな早春の花の見頃をのがしてしまったようです。
 さて、浅間山はいまどんな春の表情を見せているのでしょうか。

コナラ花穂 コナラ花穂拡大
地面に散るコナラの花穂 コナラの花穂

 カラスノエンドウの花の赤紫の色があざやかです。茎や葉にゴマのようにびっしりとついている黒いものは、なんと! アブラムシです。
 それから…、この原っぱだけでもたくさんの草花が見られます。
 タンポポ、ハルノノゲシ、ハハコグサ、ヘビイチゴ、カタバミ、ハルジョオン、ヨモギ、クローバー、ナワシロイチゴ、そしてクズのつるも新芽を伸ばしています。
 そのうちこのあたりはあっという間にクズだらけになるでしょう。

カントウタンポポ セイヨウタンポポ
カントウタンポポ
ガクが反り返らない
セイヨウタンポポ
ガクが反り返っている

 ふわふわ上から降ってくる茶色いひものようなものはコナラの雄花の花穂です。
 あずまやのあたりの地面にはこのコナラの雄花がたくさん落ちています。毛虫ではありませんのでご安心を。
ジュウニヒトエ
ジュウニヒトエ
ヒトリシズカ
ヒトリシズカ
 木の杭などをよく見ると1センチぐらいのシャクトリムシがいっぱい! こういう虫達の成長の季節はじつは野鳥の繁殖の季節でもありますね。

 まん中の原っぱ――桜の花はとっくに終わり、カントウタンポポ、セイヨウタンポポが入りまじって咲いています。
 毎年、ジャコウアゲハの幼虫を観察できる場所には、幼虫の食草ウマノスズクサがあの特徴のある葉っぱを成長させ始めています。今年もたくさんのチョウが誕生してほしいものです。
 コウゾの木のある小道――コウゾにもクワの木にももう5ミリぐらいの小さな実がついています。早春のまだ寒いうちに花をつけていたウグイスカグラにも青い実がついています。

 “おみたらし”の前をとおって日当たりのいい表のほうへ。
 ジュウニヒトエが今年も咲いています。カジイチゴは花が終わり、これから大きな果実に育ちそうです。エゴノキには星の数ほどたくさんの小さな花のつぼみが下向きについています。この花が咲く頃が本当に楽しみです。ハンショウズルにもつぼみがついていました。

 この次に観察にこられるのは5月の連休の頃でしょうか。おなじみのムサシノキスゲの花に早く会いたいですね。


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