ノイバラ、スイカズラ、エゴノキ
――白い花たちのすばらしい香りの競演です
2001年5月11日(金) 晴
浅間山のんびり散策レポート14
朝5時15分。気温はまだ15℃、肌寒いくらいです。
土曜、日曜と東京を留守にすることになっているので、浅間山の様子が気になって、中学2年の長女と早起きをしての散歩となりました。
雑木林の中を歩き始めてすぐ感じたのは、スズメ、ムクドリ、キジバト、ヒヨドリなど鳥たちが道の上にいたり、のんびりしていること。人が少ないせいでしょうか。
ウマノスズクサがたくさん生えているあたりを探してみたら、小さな虫食い穴がいくつかある葉っぱの裏にまだ5ミリほどのジャコウアゲハの幼虫がいるのを発見。「このまま育ってね」と先を急ぎます。
きすげ橋のたもとのニセアカシアの花はもう茶色く枯れはじめていました。
ほんとうに花の時期は1週間ぐらいなのですね。それを見逃すとまた来年まで待たなければなりません。
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すぐなくなるノイバラの花粉 |
大きなクワの木のある道、予想どおりノイバラの白い花が咲いていました。
開いたばかりの花のおしべには黄色い花粉がいっぱいですが、虫たちに好まれるため1日で花粉がなくなってしまうのだそうです。
スイカズラの花も咲き始めました。うっとりすっるような香りです。
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オオバギボウシの葉 |
“おみたらし”の近くの薄暗い木陰のやぶの中、ガサガサと草が動いたので静かにじっと見ているとコジュケイが1羽歩いていきました。 しばらくすると少し離れた場所から「チョットコイ、チョットコイ」のあのかん高い鳴き声が聞こえてきました。
カジイチゴは実がこんもりとふくらみはじめています。
葉脈に特徴のあるオオバギボウシの大きな葉があちこちで目につくようになってきました。
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エゴノキの花の変化 |
さて、浅間山にはエゴノキがたくさんありますが、もうすでに白い花を咲かせている木もあります。見上げるとうれしくなるくらいたくさんの花が下を向いて咲いています。
5枚花びらがあるように見えるのですが、じつはもとのほうが筒状になっている合弁花です。花が散るとき、がくの部分とめしべが残り、やがて薄緑色の実になります。
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タチツボスミレの種 |
4月にタチツボスミレが咲いていたあたりを見ると、花が終ってぐんと草丈が伸びているのにびっくり。
葉っぱはそのままの形ですからわかりますけどね。
もう種ができているようです。